記憶の断片 原因の仇

覚醒して最初に見たのはまたもや怪訝そうな桜花の顔だった。

「大丈夫?総太、かなりうなされてたけど?」

「大丈夫だ。そんなことより桜花、今晩の「敵」は誰だ?」そういうと桜花は驚愕の表情を浮かべた。

「どうしたの?今日は珍しいね。まだ今晩の「敵」は分からないよ」

「じゃあさ、桜花。陰山総太って知ってるか?」それを聞いた瞬間驚愕の表情をもっと驚愕にしている。

「どうして・・・総太が「殺人鬼」を知ってるの?」

「さ、「殺人鬼」?どういうことだ?」全く訳がわからない。

「陰山総太って言うのは・・・いまだ誰も殺したことが無い・・・否、殺せない「不死者」を殺した人物よ?」・・・・・・どうやら「アイツ」は相当すごいらしいな。

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記憶の断片 夢の末に・・・

「殺人鬼」は音も立てずに僕の懐に飛び込み、

「「一穿」」と一言言って刺そうとする。僕はそれを間一髪で回避し、振り回して相手を威嚇する。

「おいおい、おめぇの力はそんなもんじゃあねぇだろう?もっと俺を楽しませろよ!」そう言ってまた刺そうとする。僕は間一髪でよけるのが精一杯だ。

「まさか自分では俺がやってるようなことが出来ないとでも思ってるんじゃぁねぇだろうな?」下卑た嗤いをあげながらそんなことを言う。でも、僕にはそんな突き刺すような芸当が出来るわけもなかった。「殺人鬼」は相変わらず攻撃の速度を下げずに迫ってくる。そのとき、何故か紗邪榎が言ったような気がした。

「オ前ノ敵ハ他ニ居ルダロウ?」そう言われた瞬間背中が電流が走ったような衝撃があった。

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記憶の断片 夢の殺人劇

意識が戻り、辺りを見渡すと真千子が頭を貫かれて死んでいた。

「だ、誰が真千子を?」そう言いながら僕は桜花の元に駆け寄る。

「桜花?おい!大丈夫か?」以前意識が戻らない桜花。当然だろう。この前の傷と今の傷でかなり体力が落ちているはずだからな。

「畜生!しっかりしろ!」そういいながら僕は桜花を抱えて廃工場を出る。
家路に向かって歩いていると桜花が目を覚ました。

「あ・・・れ?此処何処?」やっと気が付いてホッとする僕。

「一応例の如く傷は塞いだ。多分出血はしないだろう」家に着くと、桜花を布団に潜り込ませる。

「ねぇ、総太。「雑食」は?」

「何故か死んでた。僕も意識飛んでたから分からない」

「ふぅん・・・そうなんだ。まぁいいや、おやすみ・・・総太・・・」そう言って寝息を立て始める。僕も早々に寝たほうがいいだろうと思い、布団を被って意識を落とした・・・

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記憶の断片 肉食獣との戦闘(後)

桜花は真千子に斬りかかる。だが真千子はそれを難なく回避する。

「流石ね、「殺戮鬼」!貴女はやはり私の相手にふさわしい」まるで蜘蛛のような動きで桜花の背後に回り、一気に背中を爪で引っ掻く。桜花は呻きながらも真千子の腕を斬りつける。二人とも後方に跳んで距離をとる。

「総太!ぼうっとしてないで一気に殺すわよ!!」そう言ってまた桜花はまた襲い掛かる。俺も真千子に飛び掛りナイフを振り回すが全く当たらない。

「どうしたの、総太?全然当たらないけど?」くすくす、と余裕の笑みを浮かべながら真千子が言う。先程の桜花の傷はほとんど効果が無かったようだ。俺はバイトでたまにナイフを使ったこと意外使ったことが無い。だからほとんど振り回すだけだ。桜花は脇から血が滲み出ていた。この前の戦闘で「人形使い」につけられた傷だ。

「あら?手負いかしら。貴女ほどの人が傷をつけるなんてね。まさかこの前戦った「人形使い」のおチビちゃんかしら?」既にあの戦いのうわさはそんなところまでいってたなんて。

「そりゃしかたがないよ。情報の回り方はかなり早いからね。こっちの世界は」やつれた笑顔で言う桜花。

「結構苦しそうだしねぇ。終わらせてあげる!」そう言った瞬間、真千子の姿が消えた。周りを見渡すが気配が全く無い。と不意に、桜花の背後に人影が舞い降りた。その人影は桜花の背中を斬りつけてから吹き飛ばした。

「桜花?!大丈夫か?!おい!!」必死に呼びかけるが返事が無い。背中からは真っ赤な血が地面を汚している。

「やっぱり手負いじゃあ手応えないなぁ」ブツブツと何かを言っている真千子。

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記憶の断片 肉食獣との戦闘(前)

草木も眠る丑三つ時、僕は桜花に起こされた。

「ねぇ、総太。そろそろ行くよ〜」僕が起きると既に桜花は修道女の服に着替えていた。ちなみに、この前の戦闘にも桜花は修道女の服を着ていた。

「ああ、分かった」僕はナイフをポケットにしまうと「雑食」と名乗る俺を昔助けてくれた女を殺すために家を出た・・・・・・

「今気になったんだけどさ。桜花って何で修道女が着るような服を着てるんだ?」アイツのオーラを探しながら訊いてみる。桜花は前の戦闘と同じ、もしかしたらそれ以上の鋭い視線でオーラを探していた。

「罪が少しは軽くなると思うから」探しながら答えてくれる。しばらく歩いていると桜花は薄暗い路地に入っていった。それにつられて僕も入る。
 そこからずっと進んでいくとまた廃工場を見つけた。その中に桜花は入っていく。僕も入ると血の匂いに思わずむせた。目が慣れてくると人の食べかけがいくつもあった。そしてその真ん中に「雑食」はいた。「雑食」・・・真千子はこちらを向くとにやり、と笑みを浮かべる。

「ようこそ。私の宴へ!歓迎するわ!!」咆哮をあげながら笑う真千子。とうとう戦闘が始まる。
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