記憶の断片 喰イ散ラシ肉片を喰らう
「貴方は相変わらず弱いわね」艶しい笑みを浮かべながら彼女は言う。
「仕方ないだろ。僕は何もやってないんだから」そう言いながら彼女・・・真千子の顔を見ると、口元が真っ赤に染まっていた。
「まぁいいか。それが貴方の良い所だしね」そう言うと歩き出す。
「待てよ。一つ聞きたいことがある」真千子は立ち止まって振り向いた。
「なぁに?」その質問はいけない、と本能が告げるが無視して続ける。
「何でお前脱走したんだ?」すると、真千子は心底可笑しそうに笑った後、
「そんな決まってること聞くんだ!本当に面白いなぁ!総太は!」しまいにはお腹を抱えて笑う始末。ようやく笑いが止まり一言、
「貴方に逢いたかった」と告げた。
「何でだ?」
「貴方の事が好きだからよ。だから・・・出てきたの」やけに冷たい風が背中を撫でる。
「それは―」
「総太を喰らいたいからかしら?「雑食」」僕の言葉を続けるように鋭い声が路地に響く。真千子の後ろには桜花が立っていた。
「あら?私のことを知ってるなんて・・・貴女何者?」
「貴女と同じ殺戮者よ」
「まぁいいわ。今はちょっとまずいから今夜にでも殺しあいましょう」真千子はそう告げると高く跳びあがって消えた。
「お、桜花・・・」まず謝らなきゃいけないのにその言葉が出ない。
「あんまりにも遅いから心配したよ。さあ、一緒に帰ろう?」そう言って手を差し伸べてくる。僕はその手を迷わず握った。すると、桜花の頬が桜色に変わった。釣られてこっちも赤面してしまう。
家に戻ると一さんが居間にいた。
「どうしたんですか?」分かっていることを聞いてみる。多分真千子のことだろう。
「実はな、真千子が見つかった」
「・・・・・・そうですか・・・で?捕まえたんですか?」一さんは静かに首を横に振った。
「警察官が7人で取り押さえようとして全員死んだ。今度は肉1部分じゃなく全て食いやがった」心底悔しそうな顔をする。どうやら僕は今夜、真千子と決着をつけなければならないらしいな。無意識に窓を見るとほとんど日が沈みかけていた。夜・・・それは僕が「何か」をする時間
「仕方ないだろ。僕は何もやってないんだから」そう言いながら彼女・・・真千子の顔を見ると、口元が真っ赤に染まっていた。
「まぁいいか。それが貴方の良い所だしね」そう言うと歩き出す。
「待てよ。一つ聞きたいことがある」真千子は立ち止まって振り向いた。
「なぁに?」その質問はいけない、と本能が告げるが無視して続ける。
「何でお前脱走したんだ?」すると、真千子は心底可笑しそうに笑った後、
「そんな決まってること聞くんだ!本当に面白いなぁ!総太は!」しまいにはお腹を抱えて笑う始末。ようやく笑いが止まり一言、
「貴方に逢いたかった」と告げた。
「何でだ?」
「貴方の事が好きだからよ。だから・・・出てきたの」やけに冷たい風が背中を撫でる。
「それは―」
「総太を喰らいたいからかしら?「雑食」」僕の言葉を続けるように鋭い声が路地に響く。真千子の後ろには桜花が立っていた。
「あら?私のことを知ってるなんて・・・貴女何者?」
「貴女と同じ殺戮者よ」
「まぁいいわ。今はちょっとまずいから今夜にでも殺しあいましょう」真千子はそう告げると高く跳びあがって消えた。
「お、桜花・・・」まず謝らなきゃいけないのにその言葉が出ない。
「あんまりにも遅いから心配したよ。さあ、一緒に帰ろう?」そう言って手を差し伸べてくる。僕はその手を迷わず握った。すると、桜花の頬が桜色に変わった。釣られてこっちも赤面してしまう。
家に戻ると一さんが居間にいた。
「どうしたんですか?」分かっていることを聞いてみる。多分真千子のことだろう。
「実はな、真千子が見つかった」
「・・・・・・そうですか・・・で?捕まえたんですか?」一さんは静かに首を横に振った。
「警察官が7人で取り押さえようとして全員死んだ。今度は肉1部分じゃなく全て食いやがった」心底悔しそうな顔をする。どうやら僕は今夜、真千子と決着をつけなければならないらしいな。無意識に窓を見るとほとんど日が沈みかけていた。夜・・・それは僕が「何か」をする時間
記憶の断片 雑食ノ殺戮者
一さんが出て行った後、再び静寂が生まれた。桜花はいつの間にか着替えていた。
「真千子・・・何で脱走なんてしたんだよ・・・・・・」自然と口から洩れていた。
「まさか、「雑食」が生きてたなんて」知っているような口ぶりに桜花の顔をみた。桜花は無表情で虚空を見つめていた。
「「雑食」って何だよ、桜花。あいつのことを知っているのか?!」思わず肩を掴んで問いただすような口調になってしまう。こんなにも細い肩なんて分からなかった。
「す、済まない。キツク言ってしまったな」桜花は首を横に振った。
「ううん。総太がそういう口調になるのも理解できる。その通り、真千子だっけ?ソイツは私たちの世界では「雑食」と呼ばれる生命力があるモノには人・動物問わず喰う殺戮者」明らかに桜花の眼が憎悪に染まっていた。まさか、僕がそんな奴と一緒だったなんて・・・考えるより早く体が動いていた。
「何処に行くの?」桜花が訊いてくる。
「真千子を捜す。そして説得させる」出て行こうとするのを桜花は僕の手首を掴んで制止する。
「貴方と「雑食」が出会えば間違いなく殺される。それに・・・奴は夜にならないと出てこない」淡々と続ける桜花に何故か僕はカチンときた。
「それでも・・・アイツならもしかしたら遭えるかもしれないんだ!!」何故こんなにも怒っているのか理解できなかった。それでも僕は怒っている、それは紛れも無い事実だ。そして、僕は桜花の手を払って外に飛び出した。
「真千子・・・何で脱走なんてしたんだよ・・・・・・」自然と口から洩れていた。
「まさか、「雑食」が生きてたなんて」知っているような口ぶりに桜花の顔をみた。桜花は無表情で虚空を見つめていた。
「「雑食」って何だよ、桜花。あいつのことを知っているのか?!」思わず肩を掴んで問いただすような口調になってしまう。こんなにも細い肩なんて分からなかった。
「す、済まない。キツク言ってしまったな」桜花は首を横に振った。
「ううん。総太がそういう口調になるのも理解できる。その通り、真千子だっけ?ソイツは私たちの世界では「雑食」と呼ばれる生命力があるモノには人・動物問わず喰う殺戮者」明らかに桜花の眼が憎悪に染まっていた。まさか、僕がそんな奴と一緒だったなんて・・・考えるより早く体が動いていた。
「何処に行くの?」桜花が訊いてくる。
「真千子を捜す。そして説得させる」出て行こうとするのを桜花は僕の手首を掴んで制止する。
「貴方と「雑食」が出会えば間違いなく殺される。それに・・・奴は夜にならないと出てこない」淡々と続ける桜花に何故か僕はカチンときた。
「それでも・・・アイツならもしかしたら遭えるかもしれないんだ!!」何故こんなにも怒っているのか理解できなかった。それでも僕は怒っている、それは紛れも無い事実だ。そして、僕は桜花の手を払って外に飛び出した。
記憶の断片 戦いの後の宴
「立てるか?」応急処置をしながら聞いてみる。桜花は首を横に振った。
「総太さ、さっき「オレ」って言ってたね」唐突にそんなことを聞いてくる。
「そうか?僕は覚えがないのだが・・・・・・」そもそも僕は生まれて1度も「オレ」なんて言った事は無い。
「幻聴じゃないのか?しっかりしろよ」そう言ってひょいっと桜花を背中におぶる。
「な、何するの?!」聞かなくても分かることを桜花は聞いてくる。何でかは分からない。
「怪我人を放っておくほど僕は悪人じゃない」そう言いながら廃工場を出た。表道を歩くのは抵抗があるので裏道を使って家に帰る。家に入って桜花を布団に入れる。
「何するつもり?」訝しげな眼で聞いてくる。
「何もするつもりは無い!とにかく早く寝ろ。お前の今の仕事はそれだけだ」何故か桜花は不満そうな顔をした。女ってのは考えていることが全く読めない。
「・・・・・・分かった。おやすみ・・・」そう言った途端、寝息を立てはじめた。かなり疲れていたんだろう。そう思いながらコートを被って眠りに落ちた・・・・・・
この時季特有の寒風と年中変わらない太陽の光に目を覚ました。横を見ると女が寝ていた。何でこうなったのかは覚えていない。どうやら僕の思考は完全には働いていないらしい。畳みで寝たから体の節々が痛い。台所まで言って洗顔と歯磨きをする。その頃になるとようやく思考が回り始める。そうだ、桜花が怪我して僕が此処まで運んだんだ。朝食の準備をしている間は何も考えられなかった。まさか一さん以外の人間と関わったことが無い僕が女を一晩泊めるなんてな、全く馬鹿げている。朝食を作ったところで時計を見ると9時を指していた。そろそろ起こしても大丈夫だろう。寝室(と言っても台所との間に襖があるだけのものなんだが)に行くとまだ桜花は寝息を立てていた。まだ寝かせておこうとも一瞬思ったが朝食を食べた後に寝てもいいだろうという考えで起こすことにした。
「桜花、起きろ。朝食だぞ」すると桜花は寝返りを打つ。
「朝食は和食で良かったよな?」肩を叩きながら聞いてみる。すると、桜花はパッチリと目を覚まし、
「うん、朝は和食以外食べないもん」と何故か胸を張って答えた。朝食は3人分。何故3人分かと言うと・・・
「総太!!起きてるか?!」と怪獣のような声を上げながら一さんが入ってくるからだ。
「朝食なら出来てますよ」そう言って朝食に指をさす。
「ちょっと待て。何で今日は3人分なんだ?」さすが一さん、一瞬で3人分の量を見分けた。まぁ、それだけの観察力が無ければ刑事なんてやっていけないのだろけど。
「今日はゲストが来てますからね」そう言って桜花を居間(寝室の隣にある部屋)に入れる。すると、一さんは機能停止してしまった。
「頂きます」そう言って僕と桜花は機能停止した一さんを無視して朝食を食べ始める。一応、一さんの分も入れて置くが全く反応なし。それもそうだろう。僕のようなある意味引き篭もりな人間が女を家に連れ込んでいるのだ。こんな状況をどうやったら作れるのか、神様も多分予想していなかったことだろう。
「総太!これはどういうことだ?!」ようやく起動した一さんの第一声がそれだった。
「何って朝食を食べているんですよ」当然の如く答える僕。
「まあ、そうだろうな。問題は何で3人目が女性かと言うことだ!!」噛み付きそうな勢いで迫ってくる。その問題の原点(は多分僕が持ってきた)の桜花は黙々と食べていた。
「いいじゃないですか。たまには女性と共に食卓を囲むのも華があってむしろ喜ばしいことじゃないですか?」
「まあ、そうなんだけどな」同意しちゃったよこの人。
「とにかく食べましょうよ。冷めちゃいますし、遅刻しますよ?」時計を指す。しかし、一さんは動じない。
「その手は通用しないぜ総太」事実を述べているだけなのにな。しかし、一さんは不敵な笑みを浮かべている。
「今日は休暇だ」まるで死刑宣告された囚人のような心境になるのは何故でしょう?
「総太、おかわり」スッと茶碗を差し出してくる。
「人の話聞け!!」一さんはまたもや怪獣のように大声を出していた。
「近所迷惑です。声のトーンを落としてください」刑事が何故こんな辺鄙なところで大声を出しているのかはなはだ疑問だ。
「何で女性が居るだけでそんなにも興奮するんですか?」全く分からない。もっとも、この人が騒がしいのはいつもの事なんだけど。
「そういうお前こそ、今日はやけに喋るじゃねぇか。朝飯は喋らないがお前のポリシーじゃねぇのか?」僕はそんなポリシー持ってません。
「そうですかね?あまり自覚はありませんけど」
「お前は俺と飯食うときはいつも無言だぞ」そういいながら茶碗を差し出してくる。すかさずご飯を盛って渡す。それを美味しそうにかきこむ。
「へぇ?そうなんだ」先程まで黙ってた桜花が口を開いた。
「そうなんだってどういう意味だい?」すると桜花は味噌汁を飲み干し、茶碗を差し出してくる。よっぽどお腹が減っていたのだろうな。そう何杯もおかわりをしてくれると作ったほうはかなり嬉しかったりする。
「だって総太ってそのおじさんと話しているときが一番楽しそうな顔をしてるもん」思わず一さんと顔を合わせてしまう。
「おい、「おじさん」って何だ?おじさんって!」一さんが気になったのはそれらしい。
「だって紹介されて無いもん」そうだったな。つい忘れてしまう。
「この人は横沢一さん。一応刑事で僕を養ってくれている人だ」
「おい総太、一応って何だ?一応って!俺はこれでもれっきとした現役だ!!」これでもって自分で言っちゃってるし。
「こいつは楊桜花。此処にいる詳細は聞かないでください」頭を下げる。
「桜花です。不束者ではありますが宜しくお願い致します」と深々と頭を下げた。
「こっちこそ宜しく頼むぜ。色々とこいつが迷惑をかけるかもしれねぇがそん時のフォロー宜しく頼んだぜ」そう言って一さんも頭を下げる。他の人が今来たらおかしな3人組に見えるのだろうな。その後は他愛の無い会話をして、朝食を食べ終えた。皿を洗い終えた後、居間に戻った。
「総太さ、さっき「オレ」って言ってたね」唐突にそんなことを聞いてくる。
「そうか?僕は覚えがないのだが・・・・・・」そもそも僕は生まれて1度も「オレ」なんて言った事は無い。
「幻聴じゃないのか?しっかりしろよ」そう言ってひょいっと桜花を背中におぶる。
「な、何するの?!」聞かなくても分かることを桜花は聞いてくる。何でかは分からない。
「怪我人を放っておくほど僕は悪人じゃない」そう言いながら廃工場を出た。表道を歩くのは抵抗があるので裏道を使って家に帰る。家に入って桜花を布団に入れる。
「何するつもり?」訝しげな眼で聞いてくる。
「何もするつもりは無い!とにかく早く寝ろ。お前の今の仕事はそれだけだ」何故か桜花は不満そうな顔をした。女ってのは考えていることが全く読めない。
「・・・・・・分かった。おやすみ・・・」そう言った途端、寝息を立てはじめた。かなり疲れていたんだろう。そう思いながらコートを被って眠りに落ちた・・・・・・
この時季特有の寒風と年中変わらない太陽の光に目を覚ました。横を見ると女が寝ていた。何でこうなったのかは覚えていない。どうやら僕の思考は完全には働いていないらしい。畳みで寝たから体の節々が痛い。台所まで言って洗顔と歯磨きをする。その頃になるとようやく思考が回り始める。そうだ、桜花が怪我して僕が此処まで運んだんだ。朝食の準備をしている間は何も考えられなかった。まさか一さん以外の人間と関わったことが無い僕が女を一晩泊めるなんてな、全く馬鹿げている。朝食を作ったところで時計を見ると9時を指していた。そろそろ起こしても大丈夫だろう。寝室(と言っても台所との間に襖があるだけのものなんだが)に行くとまだ桜花は寝息を立てていた。まだ寝かせておこうとも一瞬思ったが朝食を食べた後に寝てもいいだろうという考えで起こすことにした。
「桜花、起きろ。朝食だぞ」すると桜花は寝返りを打つ。
「朝食は和食で良かったよな?」肩を叩きながら聞いてみる。すると、桜花はパッチリと目を覚まし、
「うん、朝は和食以外食べないもん」と何故か胸を張って答えた。朝食は3人分。何故3人分かと言うと・・・
「総太!!起きてるか?!」と怪獣のような声を上げながら一さんが入ってくるからだ。
「朝食なら出来てますよ」そう言って朝食に指をさす。
「ちょっと待て。何で今日は3人分なんだ?」さすが一さん、一瞬で3人分の量を見分けた。まぁ、それだけの観察力が無ければ刑事なんてやっていけないのだろけど。
「今日はゲストが来てますからね」そう言って桜花を居間(寝室の隣にある部屋)に入れる。すると、一さんは機能停止してしまった。
「頂きます」そう言って僕と桜花は機能停止した一さんを無視して朝食を食べ始める。一応、一さんの分も入れて置くが全く反応なし。それもそうだろう。僕のようなある意味引き篭もりな人間が女を家に連れ込んでいるのだ。こんな状況をどうやったら作れるのか、神様も多分予想していなかったことだろう。
「総太!これはどういうことだ?!」ようやく起動した一さんの第一声がそれだった。
「何って朝食を食べているんですよ」当然の如く答える僕。
「まあ、そうだろうな。問題は何で3人目が女性かと言うことだ!!」噛み付きそうな勢いで迫ってくる。その問題の原点(は多分僕が持ってきた)の桜花は黙々と食べていた。
「いいじゃないですか。たまには女性と共に食卓を囲むのも華があってむしろ喜ばしいことじゃないですか?」
「まあ、そうなんだけどな」同意しちゃったよこの人。
「とにかく食べましょうよ。冷めちゃいますし、遅刻しますよ?」時計を指す。しかし、一さんは動じない。
「その手は通用しないぜ総太」事実を述べているだけなのにな。しかし、一さんは不敵な笑みを浮かべている。
「今日は休暇だ」まるで死刑宣告された囚人のような心境になるのは何故でしょう?
「総太、おかわり」スッと茶碗を差し出してくる。
「人の話聞け!!」一さんはまたもや怪獣のように大声を出していた。
「近所迷惑です。声のトーンを落としてください」刑事が何故こんな辺鄙なところで大声を出しているのかはなはだ疑問だ。
「何で女性が居るだけでそんなにも興奮するんですか?」全く分からない。もっとも、この人が騒がしいのはいつもの事なんだけど。
「そういうお前こそ、今日はやけに喋るじゃねぇか。朝飯は喋らないがお前のポリシーじゃねぇのか?」僕はそんなポリシー持ってません。
「そうですかね?あまり自覚はありませんけど」
「お前は俺と飯食うときはいつも無言だぞ」そういいながら茶碗を差し出してくる。すかさずご飯を盛って渡す。それを美味しそうにかきこむ。
「へぇ?そうなんだ」先程まで黙ってた桜花が口を開いた。
「そうなんだってどういう意味だい?」すると桜花は味噌汁を飲み干し、茶碗を差し出してくる。よっぽどお腹が減っていたのだろうな。そう何杯もおかわりをしてくれると作ったほうはかなり嬉しかったりする。
「だって総太ってそのおじさんと話しているときが一番楽しそうな顔をしてるもん」思わず一さんと顔を合わせてしまう。
「おい、「おじさん」って何だ?おじさんって!」一さんが気になったのはそれらしい。
「だって紹介されて無いもん」そうだったな。つい忘れてしまう。
「この人は横沢一さん。一応刑事で僕を養ってくれている人だ」
「おい総太、一応って何だ?一応って!俺はこれでもれっきとした現役だ!!」これでもって自分で言っちゃってるし。
「こいつは楊桜花。此処にいる詳細は聞かないでください」頭を下げる。
「桜花です。不束者ではありますが宜しくお願い致します」と深々と頭を下げた。
「こっちこそ宜しく頼むぜ。色々とこいつが迷惑をかけるかもしれねぇがそん時のフォロー宜しく頼んだぜ」そう言って一さんも頭を下げる。他の人が今来たらおかしな3人組に見えるのだろうな。その後は他愛の無い会話をして、朝食を食べ終えた。皿を洗い終えた後、居間に戻った。
記憶の断片 覚醒
「・・・・・・よくも桜花をやってくれたなぁ」刃物を振り下ろそうとする男を穿つ。立て続けに襲ってくるからそいつらも穿つ。そうしているうちに数がだんだん減ってきた。
「そんなにも壊せる人間初めてみた」不意に幼い声がした。その声のしたほうを凝視すると少女が立っていた。多分、こいつが親玉だろう。
「貴様何者だ?人間じゃねぇな」
「ええ、私は人間じゃない。「人形使い」とでも呼んで頂戴」
「貴様が「人形使い」か。こいつらを余計に殺す手間が省けた。おとなしく死んでもらおうか」
「貴方が私を殺す?無理ね。貴方は1体1体この人形たちを壊すつもり?そんなことをして体力がもつと思って?」無邪気に笑いながら言った。癇に障るヤツだ。
「ごちゃごちゃと五月蝿いやつだ。オレが直々に殺してやるって言ってんだ。感謝のひとつでもしてもらいたいもんだな」そう言ってオレは人形どもを丸ごと「一穿」した。そして、「人形使い」の目の前に来ると一言、
「何が無理だって?」その瞬間「人形使い」も一穿した。バタバタと倒れていく人形たち。
「桜花?」先程傷を負った女のことを思い出し、桜花のもとへ行くと少し痛そうに座っていた。
「大丈夫か?」一言そう訊ねる。すると、戦いの前の笑みを浮かべた。
「もう平気」ホッとしていると、後ろから何かが動く音がした。振り返ると「人形使い」が立ち上がっていた。
「何で私を殺さないの?私が生きている限り人形たちは動き続けるわ」そう言って腕を上げると人形たちが再び動き始めた。
「折角生かしてやったってのに。もういい、てめぇ死ねよ」そう言って「人形使い」を一穿した。今度は右半身が砕けたから死んだだろう。
「・・・・・・貴方・・・何者?」最後に「人形使い」が聞いてくる。
「「一穿」の東山総太」何故かオレはそんな名前を名乗っていた。

「そんなにも壊せる人間初めてみた」不意に幼い声がした。その声のしたほうを凝視すると少女が立っていた。多分、こいつが親玉だろう。
「貴様何者だ?人間じゃねぇな」
「ええ、私は人間じゃない。「人形使い」とでも呼んで頂戴」
「貴様が「人形使い」か。こいつらを余計に殺す手間が省けた。おとなしく死んでもらおうか」
「貴方が私を殺す?無理ね。貴方は1体1体この人形たちを壊すつもり?そんなことをして体力がもつと思って?」無邪気に笑いながら言った。癇に障るヤツだ。
「ごちゃごちゃと五月蝿いやつだ。オレが直々に殺してやるって言ってんだ。感謝のひとつでもしてもらいたいもんだな」そう言ってオレは人形どもを丸ごと「一穿」した。そして、「人形使い」の目の前に来ると一言、
「何が無理だって?」その瞬間「人形使い」も一穿した。バタバタと倒れていく人形たち。
「桜花?」先程傷を負った女のことを思い出し、桜花のもとへ行くと少し痛そうに座っていた。
「大丈夫か?」一言そう訊ねる。すると、戦いの前の笑みを浮かべた。
「もう平気」ホッとしていると、後ろから何かが動く音がした。振り返ると「人形使い」が立ち上がっていた。
「何で私を殺さないの?私が生きている限り人形たちは動き続けるわ」そう言って腕を上げると人形たちが再び動き始めた。
「折角生かしてやったってのに。もういい、てめぇ死ねよ」そう言って「人形使い」を一穿した。今度は右半身が砕けたから死んだだろう。
「・・・・・・貴方・・・何者?」最後に「人形使い」が聞いてくる。
「「一穿」の東山総太」何故かオレはそんな名前を名乗っていた。
記憶の断片 戦闘
「・・・・・・太。総太!!しっかりして!!大丈夫?!」桜花の声で我に返った。気が付くとさっきよりも敵が増えていた。
「あ、ああ。大丈夫だ」
「敵が目の前に迫ってきているのによくボーっとしてられるわね」半ば呆れ口調で言われた。ご尤もな意見。
「もう大丈夫だ。安心しろ」何でそんなことを言ったかは分からないけど一応言っておく。すると、桜花は納得したような顔をして、
「じゃあ・・・・・・戦闘開始!!」そう言って敵の中に突っ込んでいった。その直後に断末魔が立て続けに聞こえてきた。僕もそれに続こうとしたが敵が思った以上に頑丈で全く進めなかった。暫くそんな状態が続いていると桜花が後退してきた。
「大丈夫か?桜花」桜花は僕の問いには応えず、息を整えていた。不意に、背後から体重がかかってきて倒れこむ。ここまでかと思っていたら急に軽くなった。どうやら桜花が助けてくれたらしい。僕は人の心配をするよりもまず自分の心配をしたほうがいいらしいな。
「大丈夫?!総太!!」
「ああ、大丈夫だ」桜花を見ると明らかに疲れきった顔をしていた。その時、急に桜花が倒れた。見ると、脇腹に刃物が刺さっていた。
「桜花?!大丈夫か!!しっかりしろ!!」懸命に呼びかけるが返事は無い。殺気を感じたので振り返ると刃物を振り下ろしてくる男がいた。・・・・・・こいつが桜花を傷つけた。その瞬間僕の「何か」が目覚めた・・・・・・
「あ、ああ。大丈夫だ」
「敵が目の前に迫ってきているのによくボーっとしてられるわね」半ば呆れ口調で言われた。ご尤もな意見。
「もう大丈夫だ。安心しろ」何でそんなことを言ったかは分からないけど一応言っておく。すると、桜花は納得したような顔をして、
「じゃあ・・・・・・戦闘開始!!」そう言って敵の中に突っ込んでいった。その直後に断末魔が立て続けに聞こえてきた。僕もそれに続こうとしたが敵が思った以上に頑丈で全く進めなかった。暫くそんな状態が続いていると桜花が後退してきた。
「大丈夫か?桜花」桜花は僕の問いには応えず、息を整えていた。不意に、背後から体重がかかってきて倒れこむ。ここまでかと思っていたら急に軽くなった。どうやら桜花が助けてくれたらしい。僕は人の心配をするよりもまず自分の心配をしたほうがいいらしいな。
「大丈夫?!総太!!」
「ああ、大丈夫だ」桜花を見ると明らかに疲れきった顔をしていた。その時、急に桜花が倒れた。見ると、脇腹に刃物が刺さっていた。
「桜花?!大丈夫か!!しっかりしろ!!」懸命に呼びかけるが返事は無い。殺気を感じたので振り返ると刃物を振り下ろしてくる男がいた。・・・・・・こいつが桜花を傷つけた。その瞬間僕の「何か」が目覚めた・・・・・・
記憶の断片 断片
死体があった。僕の手には金槌が握られていた。僕が・・・殺したのか?そのとき、頭に何かが乗せられる感触がしたので見上げると女性が優しい笑みを浮かべていた。
「大丈夫か?坊主」男口調だが僕には女性だということが分かった。
「・・・・・・誰?」そんなことしか聞くことができなかった。
「私は・・・・・・「殺人鬼」だ」そう言うと女性はわずかに顔を曇らせた。多分、僕にそんなことを言って後悔しているのだろう。でも、僕は全く驚かなかった。何故かは分からないけど「殺人鬼」と言う単語は僕は馴染みのある単語だった。もしかしたら、この男か女か分からない死体を作り出してしまったからだろうか?
「お姉ちゃん名前は?」
「私は神楽紗邪榎(かぐらさやか)。君は?」
「僕は東山総太」紗邪榎は僕の周りを見渡すと
「これはお前がやったのか?」少しきつい目で見られて思わず震えてしまった。
「違う。僕はやっていない!本当だよ!!」僕は否定した。絶対にやっていないという確信があった。紗邪榎は優しく笑い、
「ああ、お前はやっていない。私はお前を信じているからな」その時、向こうから「見つけたぞ!!」と言う声が聞こえてきた。思わず紗邪榎を見ると舌打ちしていた。
「済まないな総太。別れねばならん」そう言って後ろを向いた。
「・・・・・・また会えるよね?」するとこちらを向いて微笑を浮かべて
「ああ、また会える。お前も私も生きていれば・・・必ずな」そう言って暗闇の街に消えた・・・・・・
「大丈夫か?坊主」男口調だが僕には女性だということが分かった。
「・・・・・・誰?」そんなことしか聞くことができなかった。
「私は・・・・・・「殺人鬼」だ」そう言うと女性はわずかに顔を曇らせた。多分、僕にそんなことを言って後悔しているのだろう。でも、僕は全く驚かなかった。何故かは分からないけど「殺人鬼」と言う単語は僕は馴染みのある単語だった。もしかしたら、この男か女か分からない死体を作り出してしまったからだろうか?
「お姉ちゃん名前は?」
「私は神楽紗邪榎(かぐらさやか)。君は?」
「僕は東山総太」紗邪榎は僕の周りを見渡すと
「これはお前がやったのか?」少しきつい目で見られて思わず震えてしまった。
「違う。僕はやっていない!本当だよ!!」僕は否定した。絶対にやっていないという確信があった。紗邪榎は優しく笑い、
「ああ、お前はやっていない。私はお前を信じているからな」その時、向こうから「見つけたぞ!!」と言う声が聞こえてきた。思わず紗邪榎を見ると舌打ちしていた。
「済まないな総太。別れねばならん」そう言って後ろを向いた。
「・・・・・・また会えるよね?」するとこちらを向いて微笑を浮かべて
「ああ、また会える。お前も私も生きていれば・・・必ずな」そう言って暗闇の街に消えた・・・・・・
記憶の断片 初陣
「具体的には依頼をこなす、かな」当然だろう。
「僕が聞きたいのはその依頼内容がどんなものなのかって事だ」
「主に殺人、その他に護衛が入ってる」
「今回の依頼内容は何だ?」
「この町に巣を張ってる「人形使い」を殺す」やけにファンタジーだな。「人形使い」なんて漫画でしか見たことが無い。
「で?そいつが居る場所は何処なんだ?」
「今捜してる。レモンティーでも飲んでて」
「分かった。マスター、レモンティー」数分後、マスターはレモンティーを持ってきた。それを飲んでいると
「場所が特定できた。それを飲み終えたら行くわよ」今までに見たことがない鋭い眼でそう言った。
「分かった」そう言って一気に飲み干す。体が十分温まるのが感じられた。僕は清算を済ませて店を出た。
「僕が聞きたいのはその依頼内容がどんなものなのかって事だ」
「主に殺人、その他に護衛が入ってる」
「今回の依頼内容は何だ?」
「この町に巣を張ってる「人形使い」を殺す」やけにファンタジーだな。「人形使い」なんて漫画でしか見たことが無い。
「で?そいつが居る場所は何処なんだ?」
「今捜してる。レモンティーでも飲んでて」
「分かった。マスター、レモンティー」数分後、マスターはレモンティーを持ってきた。それを飲んでいると
「場所が特定できた。それを飲み終えたら行くわよ」今までに見たことがない鋭い眼でそう言った。
「分かった」そう言って一気に飲み干す。体が十分温まるのが感じられた。僕は清算を済ませて店を出た。
記憶の断片 喫茶店にて
いつものように起きると、時計は午後6時を指していた。約束の時間まであと1時間だな。適当に準備をすると残り30分、家からあの喫茶店に着くまでは20分ってところか。コートを羽織って家を出ると朝と同じような冷たい空気が体に纏わりついた。・・・歩くこと20分。ようやく喫茶店が見えてきた。外から見ると既に桜花は席で待っていた。すると自然と足早になり、喫茶店の扉をくぐっていた。
「いらっしゃいませ」相変わらずのマスターのぶっきらぼうな声に出迎えられた。
「待たせたな」まだ約束の時間には間があったから謝らなくてもいいと思うが謝ってしまった。
「約束の時間は過ぎてないから謝らなくてもいいと思うよ?」ご尤もな意見。
「桜花は待ってたんだろ?そのことに関しての待たせたな、だ」僕も意外に意地っ張りな部分があるのかもしれない、と言うことを今ようやく認識できた。
「うん。そのことに関しては待ったな」そして、目の前の女性はかなりお冠のご様子。何故だ?
「待ったって何時くらいに此処に着いたんだ?」なんとなく気になったから聞いてみることにする。
「約束の1時間前かな」それって僕が仮眠から起きた時間じゃないか。
「そんなにも早くから来てたんだな。正直、僕は30分くらい前だと思ってたんだけどな」
「相手を待たせてはダメだと思ったから早く着てみたら誰も居ないじゃない?だからぼうっと待ってたらいつの間にかこんな時間になってたわけ」納得できるようなできないような微妙な物言いだな。僕は密かにそんな感想を洩らしていた。
「本題に入ろう。僕は具体的に何をすればいいんだ?」

「いらっしゃいませ」相変わらずのマスターのぶっきらぼうな声に出迎えられた。
「待たせたな」まだ約束の時間には間があったから謝らなくてもいいと思うが謝ってしまった。
「約束の時間は過ぎてないから謝らなくてもいいと思うよ?」ご尤もな意見。
「桜花は待ってたんだろ?そのことに関しての待たせたな、だ」僕も意外に意地っ張りな部分があるのかもしれない、と言うことを今ようやく認識できた。
「うん。そのことに関しては待ったな」そして、目の前の女性はかなりお冠のご様子。何故だ?
「待ったって何時くらいに此処に着いたんだ?」なんとなく気になったから聞いてみることにする。
「約束の1時間前かな」それって僕が仮眠から起きた時間じゃないか。
「そんなにも早くから来てたんだな。正直、僕は30分くらい前だと思ってたんだけどな」
「相手を待たせてはダメだと思ったから早く着てみたら誰も居ないじゃない?だからぼうっと待ってたらいつの間にかこんな時間になってたわけ」納得できるようなできないような微妙な物言いだな。僕は密かにそんな感想を洩らしていた。
「本題に入ろう。僕は具体的に何をすればいいんだ?」
記憶の断片 桜花の視点
「何も無いよりかはマシか」そう自分に言ってからナイフをポケットに入れた。何気なく時計を見ると午後3時。まだまだ時間があった。
「町でもぶらついてくるか・・・」つぶやいてからコートを手に取り、外に出た。町には当然のことだが昼の顔と夜の顔があった。昼は学生が行きかい、夜にはかなり危ない連中がうろついている。まぁ、僕も危ない連中の内に入るんだろうな。
「こんばんわ、東山総太」不意に後ろから声をかけられたので振り返る。そこには1人の少女が立っていた。
「僕の名前を呼んだのは君かな?」すると、少女はこくりと頷いた。はて?この少女は見たことがあるような気がするけど思い出せない。
「警告する。貴方はあの女と関わってはいけない」いきなり意味不明なことを言われて思わず混乱してしまった。
「女って桜花の事か?」こくりと頷く少女。
「あの女は必ず貴方を破滅させる。そして、貴方は自分の未来が分かってしまう」ますます混乱してしまう。しかし、少女は無表情だけど真剣な眼差しをしていた。
「君の名前は?」
「答えなければいけない道理はありますか?」無い。でも、僕はこの少女が気になって仕方が無かった。この子なら僕の全てを知っているのかもしれないから。
「無い。でも意味不明なことを僕に言って名前は教えませんではちょっと厳しすぎやしないか?」すると、無表情の少女から少し戸惑いの色が見て取れた。
「矛盾していますがそれも一理ありますね。・・・・・・私の名前は淡島桃子(あわしまとうこ)桜花と同じ「狩人」です」そうだったか。でも、桃子って名はかなり懐かしく感じた。でも全く覚えていない。
「町でもぶらついてくるか・・・」つぶやいてからコートを手に取り、外に出た。町には当然のことだが昼の顔と夜の顔があった。昼は学生が行きかい、夜にはかなり危ない連中がうろついている。まぁ、僕も危ない連中の内に入るんだろうな。
「こんばんわ、東山総太」不意に後ろから声をかけられたので振り返る。そこには1人の少女が立っていた。
「僕の名前を呼んだのは君かな?」すると、少女はこくりと頷いた。はて?この少女は見たことがあるような気がするけど思い出せない。
「警告する。貴方はあの女と関わってはいけない」いきなり意味不明なことを言われて思わず混乱してしまった。
「女って桜花の事か?」こくりと頷く少女。
「あの女は必ず貴方を破滅させる。そして、貴方は自分の未来が分かってしまう」ますます混乱してしまう。しかし、少女は無表情だけど真剣な眼差しをしていた。
「君の名前は?」
「答えなければいけない道理はありますか?」無い。でも、僕はこの少女が気になって仕方が無かった。この子なら僕の全てを知っているのかもしれないから。
「無い。でも意味不明なことを僕に言って名前は教えませんではちょっと厳しすぎやしないか?」すると、無表情の少女から少し戸惑いの色が見て取れた。
「矛盾していますがそれも一理ありますね。・・・・・・私の名前は淡島桃子(あわしまとうこ)桜花と同じ「狩人」です」そうだったか。でも、桃子って名はかなり懐かしく感じた。でも全く覚えていない。
記憶の断片 出会い
「・・・・・・それは僕の事か?」振り返らずに聞く。
「貴方以外に誰が居るの?店には誰もいないし」そう言われて周囲を見渡すと僕と彼女以外の客は一人もいなかった。
「何か用?」嫌な予感を感じながら聞いてみる。
「私の話し相手になってくれない?東山総太さん?」・・・今彼女は何て言った?
「何故僕の名前を知っている?」表情がどんどん険しくなっていくのが自分でも分かる。
「まぁまぁ、堅いことは気にしないの。で?私の話相手になってくれない?」さっきと同じ質問をする。了承して席に座りなおした。
「ご注文は?」マスターが聞いてくる。
「レモンティー2つ。ホットで」彼女は注文するとマスターはカウンターの奥に消えた。
「で?何者だ君は」恐る恐る聞いてみる。
「ん〜、世間一般に私たちは「狩人」って言われているわ。」何処かで聞いたことがある呼び名だが思い出せない。多分思い出してはいけないことなのだろう。頭が霞んでいく・・・これ以上は思い出そうとしてはいけない。僕はすぐに考えるのをやめた。
「お待たせしました」そう言ってレモンティーを2つ置くとマスターはカウンターの奥に消えた。
「で?その「狩人」が僕に何の用だ?」
「別に。ただ面白そうな人だったから声をかけてみたの」
「面白い?僕がか?」はっ、笑わせてくれる。
「だってさ、貴方みたいな黒いオーラを放ってる人ってあまり居ないもん」こいつ何言ってるんだ?
「オーラってなぁ。お前、アニメの見すぎじゃないのか?」
「見えてるよ。オーラに限らず全てのものが」そう言われて思わず顔を上げた。彼女は穏やかな顔をして僕をじっと見つめていた。
「で?オーラって何だ?」珍しくそのことが疑問に思ってしまった。多分彼女の影響だろう。
「オーラって言うのはその人が過去にやったことが形になったモノ」
「じゃあ、僕の黒のオーラってのは何だ?」
「黒のオーラはかなりつらい過去をもって生きてきた人だね」見事に予想的中。
「そうか・・・」思わず暗くなる。
「私もね、黒なんだ」ポツリとつぶやいたつもりだろうが、僕にははっきり聞こえてしまった。
「そうなんだ。ふ〜ん」適当な相槌しかうてない僕がひどく疎ましかった。
「そうなるとさ、結構親近感沸いてこない?」パッと顔を明るくしてよく分からないことを言う。
「いいや、全く」
「ありゃりゃ、残念」口では残念と言っているが顔はそうじゃないと言っている。分かりやすい女だ。
「要するに、僕にその仕事を手伝ってほしいわけだな?」
「お願いします」そう言って彼女は頭を下げた。
「もっとストレートに言えないのか?お前は」
「大多数の人間が断るんだもん」ちょっとふてくされた顔をする。全くこの女は・・・
「貴方以外に誰が居るの?店には誰もいないし」そう言われて周囲を見渡すと僕と彼女以外の客は一人もいなかった。
「何か用?」嫌な予感を感じながら聞いてみる。
「私の話し相手になってくれない?東山総太さん?」・・・今彼女は何て言った?
「何故僕の名前を知っている?」表情がどんどん険しくなっていくのが自分でも分かる。
「まぁまぁ、堅いことは気にしないの。で?私の話相手になってくれない?」さっきと同じ質問をする。了承して席に座りなおした。
「ご注文は?」マスターが聞いてくる。
「レモンティー2つ。ホットで」彼女は注文するとマスターはカウンターの奥に消えた。
「で?何者だ君は」恐る恐る聞いてみる。
「ん〜、世間一般に私たちは「狩人」って言われているわ。」何処かで聞いたことがある呼び名だが思い出せない。多分思い出してはいけないことなのだろう。頭が霞んでいく・・・これ以上は思い出そうとしてはいけない。僕はすぐに考えるのをやめた。
「お待たせしました」そう言ってレモンティーを2つ置くとマスターはカウンターの奥に消えた。
「で?その「狩人」が僕に何の用だ?」
「別に。ただ面白そうな人だったから声をかけてみたの」
「面白い?僕がか?」はっ、笑わせてくれる。
「だってさ、貴方みたいな黒いオーラを放ってる人ってあまり居ないもん」こいつ何言ってるんだ?
「オーラってなぁ。お前、アニメの見すぎじゃないのか?」
「見えてるよ。オーラに限らず全てのものが」そう言われて思わず顔を上げた。彼女は穏やかな顔をして僕をじっと見つめていた。
「で?オーラって何だ?」珍しくそのことが疑問に思ってしまった。多分彼女の影響だろう。
「オーラって言うのはその人が過去にやったことが形になったモノ」
「じゃあ、僕の黒のオーラってのは何だ?」
「黒のオーラはかなりつらい過去をもって生きてきた人だね」見事に予想的中。
「そうか・・・」思わず暗くなる。
「私もね、黒なんだ」ポツリとつぶやいたつもりだろうが、僕にははっきり聞こえてしまった。
「そうなんだ。ふ〜ん」適当な相槌しかうてない僕がひどく疎ましかった。
「そうなるとさ、結構親近感沸いてこない?」パッと顔を明るくしてよく分からないことを言う。
「いいや、全く」
「ありゃりゃ、残念」口では残念と言っているが顔はそうじゃないと言っている。分かりやすい女だ。
「要するに、僕にその仕事を手伝ってほしいわけだな?」
「お願いします」そう言って彼女は頭を下げた。
「もっとストレートに言えないのか?お前は」
「大多数の人間が断るんだもん」ちょっとふてくされた顔をする。全くこの女は・・・
記憶の断片 歪むセカイ
それでも僕は近づけると思いながら声を出す。そのときに朝の日光が差し込んできてこれが夢なのだと改めて認識して僕は起きた。時計を見ると時刻は9時30分。あの人との約束まで1時間ある。適当に準備を済ませると残り30分。
「近いからな。歩いて行くか」家を出るとコートの中に冷気が入ってくる。
「結構着込んだつもりだけどな。うう〜さむ。まぁいいか」家から歩いて30分。目的地が見えてきた。僕が6年間世話になった刑務所だ。
「3年ぶりだな、此処に来るのも」もう二度と来ることはないと思っていた。
「あの人は・・・・・・まだ着てないようだな」周りを見渡しても人影1つ無い。あるのは目の前にある異様な威圧感を放つ刑務所だけだ。僕は、9年前に1度此処に放り込まれた。何故放り込まれたのかは覚えていない。何でも僕は人を殺してしまったらしい。そう此処の関係者からは洗脳されている。僕は今でも洗脳されていたと信じている。ああ・・・ダメだな、放り込まれた頃の記憶を掘り起こすたびに頭痛と吐き気に襲われる。多分、その時のヌルッとした感触が残っているからだろう。まぁ、世間一般に言うとフラッシュバックと言うやつだ。もう、過去のことなんてどうでもいいのにな・・・・・・そんなことを考えていると、向こうから人影が見えてきた。どうやらようやく来たようだ。時計を見ると5分遅刻していた。
「よお、総太」無精ひげを生やしながら声をかけてくる。
「お久しぶりですね。一さん」この人は僕が刑務所に放り込まれたときに1番世話になった人だ。
「すまねぇな。急にこんな所に呼び出しちまって」この人はこんな感じで結構堅気な人間だったりする。
「構いませんよ。どうせ暇ですし」そう、今日の約束は一さんが持ち出してきた。何でも、僕に深く関わりのある話らしいから承知したというわけだ。
「あ〜、ここで立ち話をするのもなんだから近くの喫茶店に入ろうや。もちろん、俺が奢るぞ」そう言うと、一さんは歩き出した。
「近いからな。歩いて行くか」家を出るとコートの中に冷気が入ってくる。
「結構着込んだつもりだけどな。うう〜さむ。まぁいいか」家から歩いて30分。目的地が見えてきた。僕が6年間世話になった刑務所だ。
「3年ぶりだな、此処に来るのも」もう二度と来ることはないと思っていた。
「あの人は・・・・・・まだ着てないようだな」周りを見渡しても人影1つ無い。あるのは目の前にある異様な威圧感を放つ刑務所だけだ。僕は、9年前に1度此処に放り込まれた。何故放り込まれたのかは覚えていない。何でも僕は人を殺してしまったらしい。そう此処の関係者からは洗脳されている。僕は今でも洗脳されていたと信じている。ああ・・・ダメだな、放り込まれた頃の記憶を掘り起こすたびに頭痛と吐き気に襲われる。多分、その時のヌルッとした感触が残っているからだろう。まぁ、世間一般に言うとフラッシュバックと言うやつだ。もう、過去のことなんてどうでもいいのにな・・・・・・そんなことを考えていると、向こうから人影が見えてきた。どうやらようやく来たようだ。時計を見ると5分遅刻していた。
「よお、総太」無精ひげを生やしながら声をかけてくる。
「お久しぶりですね。一さん」この人は僕が刑務所に放り込まれたときに1番世話になった人だ。
「すまねぇな。急にこんな所に呼び出しちまって」この人はこんな感じで結構堅気な人間だったりする。
「構いませんよ。どうせ暇ですし」そう、今日の約束は一さんが持ち出してきた。何でも、僕に深く関わりのある話らしいから承知したというわけだ。
「あ〜、ここで立ち話をするのもなんだから近くの喫茶店に入ろうや。もちろん、俺が奢るぞ」そう言うと、一さんは歩き出した。
記憶の断片 プロローグ
アア・・・マタコノ夢カ・・・
最初は真っ暗で分からなかった
手にはヌルヌルとした感触があって単に「気持ち悪いモノ」という認識でしかなかった。暫くすると人がだんだんと集まってきた。
人々は「うわっ!」とか「気持ち悪っ!」としか言わなかった。中には胃の中の物を吐いている人や、泣き出している子供もいた。不意に1人の男が僕に懐中電灯を当てた。
その時に僕はようやく「してはいけないこと」をしたということに気が付いた。それを裏付けるように僕の横には頭の原形がなくなった死体があり、僕の手には其の死体を殴り殺したであろう血まみれの金槌が握られていた。何故こんなことになったのかは分からない。でも、今分かることは僕は「してはいけないこと」をしたということだった。
それを認識すると急に意識が薄れていった。皆から非難の目で見られながら。その薄れていく意識の中で1人の人が「この化け物がっ!」と吐き捨てたのだけは耳にいつまでも張り付いていた・・・
気が付くとヨレヨレのスーツを着ているが鋭い眼光を放っている男が座っている。周りを見ると同じような男が4・5人いた。僕はそこの真ん中に座っていた。
最初は真っ暗で分からなかった
手にはヌルヌルとした感触があって単に「気持ち悪いモノ」という認識でしかなかった。暫くすると人がだんだんと集まってきた。
人々は「うわっ!」とか「気持ち悪っ!」としか言わなかった。中には胃の中の物を吐いている人や、泣き出している子供もいた。不意に1人の男が僕に懐中電灯を当てた。
その時に僕はようやく「してはいけないこと」をしたということに気が付いた。それを裏付けるように僕の横には頭の原形がなくなった死体があり、僕の手には其の死体を殴り殺したであろう血まみれの金槌が握られていた。何故こんなことになったのかは分からない。でも、今分かることは僕は「してはいけないこと」をしたということだった。
それを認識すると急に意識が薄れていった。皆から非難の目で見られながら。その薄れていく意識の中で1人の人が「この化け物がっ!」と吐き捨てたのだけは耳にいつまでも張り付いていた・・・
気が付くとヨレヨレのスーツを着ているが鋭い眼光を放っている男が座っている。周りを見ると同じような男が4・5人いた。僕はそこの真ん中に座っていた。
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